とある作り話

civilclothes2009-06-23


ある二人の男がいた。
共に大学生活を送り、二人とも女っけなど全くと言ってよいほどに無かったので、そのほとんどの時間を共有した。
同じサークルに入り、同じ趣味を持ち、同じ授業を受け、同じ場所に済んだ。

大学生活はあっという間に過ぎ、一人は4年で卒業して、一人は留年で大学に残った。

留年して大学生活を延長した男は、ほどなくして19歳の女と付き合いだした。
サークルの合宿に参加し、女の前で「○○!愛してるぞー!!」と叫ぶほどに、この世の春を謳歌した。

卒業して就職した男は某大手企業で、週6日終電ぎりぎりまで毎日仕事に追われた。
日を重ねるごとに仕事は増え、男のキャパシティーは既に限界をとうに超えていた。
男はミニブログ鬱病ともとれるポストを繰り返した。

明と暗、光と影、天と地、月とスッポン、初夏と極寒のごとくなった二人の男。